小国び塾活動日誌

藤浩志プロデュースによる「小国び塾」参加メンバーが、坂本善三美術館の収蔵品から発想して取り組む「アートなプロジェクト」の記録です。

たねもしかけもさんのプロジェクト

展示順にひと作品ずつ紹介します。

 

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 作者名:たねもしかけも(建築家)

プロジェクト名:「床A」

坂本善三作品名:「壁A」 油彩・キャンバス 1958年

 

 

【学芸員より一言】

「壁A」は、坂本善三がヨーロッパ留学中に描いた作品で、作風が抽象へと変わっていく大きな転機となった作品の一つです。小国町在住の建築家 たねもしかけもさんは、「壁A」に対して「床A」を作ろうと考えました。垂直の「壁」と水平の「床」を対比させ、がっちりと存在する作品を、ゆるりとリラックスした場所から鑑賞する装置を制作するというプロジェクトです。

作るにあたり、たねもしかけもさんは自分に次のような課題を課しました。

・くつろぎのパターンを小国町内でリサーチする。

・町内に既にあるもので作る。

・新たに作らない。

日々建築家の目線で小国を散歩しながら見つけたものは、何とも工夫のこらされた農作業の道具でした。本来労働とともにある道具が、ここではきれいに磨いて塗りなおされ、私たちをゆっくり絵に向き合わせてくれます。そして何よりも私たちの心をほどくのは、クスッとしてしまうフォルムにあらわれた人々の工夫。世の中はおもしろいもので満ちていると思い知らされます。

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山下通さんのプロジェクト

展示順にひと作品ずつ紹介します。 

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作者名:山下 通(哲学研究者)

プロジェクト名:「坂本善三を読む」

坂本善三作品名:「構成」 油彩・キャンバス 1974年 ほか

 

【学芸員より一言】

坂本善三は、新聞や雑誌などに折に触れて文章を寄せています。絵の話だけでなく、自分の生い立ちのこと、好きな食べ物、熊本のことなど題材は様々です。それらの文章は私たちにとって、善三先生がどういうことを考えていたのかを知るための一つの道しるべになっています。

山下通さんのプロジェクトは、坂本善三の言葉や、坂本善三について語られた言葉を拾い集め、それらを解釈するものです。そして、その解釈は絵の中からも見出すことができるのかどうか考えたいと言います。

語られた言葉と、描かれた絵。きっと、絵に描き得ないことが言葉で語られ、言葉で語り得ないことが絵に描かれているのでしょう。

でも本当は、私たちの心の中ではどちらも渾然一体となって広がっているはず。

言葉を読んで私たちの心に広がる世界と、絵を見て私たちの心に広がる世界が、互いに交差する世界を見たい。そんな希望を込めたプロジェクトです。

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『善三おばけ』ハルノシュ

あるものが別のものに化ける。

それがお化け。

善三さんの作品の何かが,

別の形になって化けて出てくる。

だから,これまで作ってきた“おばけ計画”のおばけは

全て,お化けなのである。

でも,・・・

善三さんが善三さんに化ける。

それでは,お化けではないような気がする。

とはいえ,

イメージが出て来たので美術館で,大中小と作ってみようかと思案中である。

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写真はその一つである。

 

写真を置きました

さすがに11月末となると、寒さとの闘いで夏の苗たちがしょんぼりしてきました。

残念ですが、シナシナになったものは片付けて、でもプランターから影も形もなくなってしまうのは寂しいので、元気なころの写真をかわりに置きました。遺影的。

 

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夕方には新聞紙をかけ、その上からビニールをかけ、と世話を焼いています。夏の苗も、がんばってくれています。

 

明日、11月25日(土)午後3時から、小国び塾メンバーでクロージングトークですね。メンバーはもちろんのこと、多くの方のお越しをお待ちしています。

 

*****

 

ところで、小国び塾メンバーのsawaさん宅のアボカドは芽を出したようですが、ここのアボカドはちーんと息をひそめたままです。

身近にあった絶筆候補生と”ひとり種プロジェクト”【sawa】

こんにちは。

季節はすっかり秋、を通し越して冬になりつつある今日この頃。

みなさまいかがお過ごしでしょうか?

 

早いもので「こんな解釈、ありなんだ!」展もいよいよ今度の26日(日)で終了となります。

 

ご覧になりましたか?

 

えっ!まだなんですか!?

それは大変!!!!

是非是非!足を御運びいただけると、私たち小国び塾生は泣いて喜びます。

だって、ZENZOさんの絵は今後も見ることが出来るかもしれませんが、私たちの展示は今回限りなんです。

きっともう見ることは出来ません。

 

ちなみに25日(土)は、び塾メンバーが集まる予定です。

プロジェクトのこと、直接聞けるかもしれません。

詳細はきっと美術館スタッフさんが記事にしてくださるはず(よろしくです♡)

そちらも要チェック!

 

 

私が今回実行してきたプロジェクト「絶筆クチュール」

こんなプロジェクト(こんな言うな)してきたからなのかは分かりませんが、ここ最近引き寄せます。”生と死”についてのいろいろを…

きっと無意識にアンテナ張っているのでしょうね。

本当に色々考えさせられます。

 

あ、対人間だけじゃないですよ。

町の復興とか季節の移り変わりとか、そういったところなどからも”生きるとは””死ぬとは”みたいなことを感じるのです。

葉っぱ一枚落ちただけでおセンチ(死語)になるお年頃ですから。

秋、恐るべし。

 

 

そんな時、ふと気付きました。

私はこれまでプロジェクトのために絶筆というテーマで何枚か描き上げたものたちがあります。(以前の記事参照)

描いてきたもの一枚一枚は、他人から見ればなんてことないものですが、

その時その時に私自身にしっかりと向き合った結果出てきたものです。

たまにああやって、自分と向き合って、描き出すという行為は必要だなと思いました。

 

…と思っていたら、ちょっと趣旨は違うけど、それに似た事をほぼ毎日している事に気付きました。

これです。

 

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手帳です。

私は手帳を、ただToDo(やること、しなきゃいけないこと)を書くだけでなく、「これをやりたい♪」「てか、やる☆」みたいな、モチベーションが上がるような予定も書き込むようにしています。

そうすると、時間も有効的に使えるようになるし、何より毎日が楽しくなる!

(手帳の上側に書いてある5:00という数字はお察しの通り、5時に起きる、ということです。早起き苦手なので…どうにか継続出来ています。)

 

で、改めてこれを見返すと、この1年の私の歴史になるんですよね。

つまり、もし私が今ここで死んだら、これが私の足跡になるんです。

毎日書いているからもしかしたらこれが絶筆になるかもしれないんです。

絶対誰にも見られたくないから死なないけど(笑)

 

そう考えたら、この手帳が私にとっての真のプロジェクトなのかなぁ…

と、もう直ぐ展示も終わるこの時期に思うのです。

面白いね。

 

 

 

もう一つ、私が個人的に勝手にやっているプロジェクト。

 

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「ひとり種プロジェクト」

ZENZO美術館で職員さんたちが、地域の方々などから頂いた種を育てていらっしゃるあれです。

タイミングが合わず、種を持っていく事が出来なかったので、美術館に思いを馳せながら自宅で栽培しています。

 

これはアボカドです。

名前はZENちゃんです(笑)

もともと焦げ茶色の種だけど、皮は剥いた方が良いとあったので、剥いたらこんなツルッツルでした。

 

調べたら、水耕栽培が良さげだったので、暖かくなるまではとりあえずペットボトルで育て、春になったら鉢に植え替えようと思います。

 

これは9月の終わり、栽培始めたばかりの写真です。

爪楊枝が刺さっているところがなんともグロいです。

 

で、今はこんな感じ。

 

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うわぁ〜!

植物っぽーい☆

 

30センチくらいの高さになっています。

寒いけどまだまだ大丈夫そう。

もともと、サボテンとか平気で枯らす私なので、今後無事育つかわかりませんが、引き続き愛情を注ぎたいと思います。

ZENちゃんがんばれ〜!

 

 

というわけで、近況報告でした。

 

sawa

 

なんちゃってビニールハウス

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明日の朝、小国の最低気温予報はマイナス2度と出ました。とうとう冬の到来です。

朝晩は寒さ対策として、なんちゃってビニールハウスで保温しています。これから日々マイナスの朝にさらされそうな予報ですが、昼間は暖かいのでビニールは外して日光浴させています。

2つめの花

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今朝、出勤時の車の外気表示は5度でした。

苗にはビニールをかぶせていますが、ハラハラして様子を見ると…なんと2つめの花が開いていました。かすがぼうぶら。北里香代さんのかぼちゃです。咲いてくれてありがとうです。