小国び塾活動日誌

藤浩志プロデュースによる「小国び塾」参加メンバーが、坂本善三美術館の収蔵品から発想して取り組む「アートなプロジェクト」の記録です。

親しき仲こそ【sawa】

【2017年7月23日(日)】

 

この日は、私が以前所属していた劇団の稽古を観に行ってきました。

 

体育館みたいな広さの稽古場で、エアコンは無し。

網戸は破れまくってるから、窓は開けられない。

あるのは業務用扇風機1台のみ。

そんな昭和の部活動より過酷な稽古場は、久しぶりに行くとやっぱり地獄で。

汗をタラタラ流しながら、みんなを見守ってきました。

 

で、ここでも恒例の絶筆のお願いをしようとしましたら…ナント!

用意してきた布が足りないという事実が発覚!

通し稽古の日ということもあり、いつもより参加人数が多かったのです。

結局、予想していた人数に対して5枚ほど足りなかった;

むしろ余分に持って行ったつもりだったのに…こいつはうっかり。

しょうがないから、お願い出来るだけお願いしてきました。

 

が、なんだかいつも以上にしっかりとお話が出来ない。

妙に照れ臭い気がする。

なんでだろう、と。

 

言ってみれば劇団のメンバーって、一緒に楽しいこともくだらないこともしてきたし、お互いの酸いも甘いも知ってる仲なのです。

10年以上の付き合いの方々もいますしね。

仕事のこととか恋愛のこととか、下手すりゃ親よりも詳しいですからね笑

 

そんな方々に改めて、真面目に、今私が取り組んでいるプロジェクトのことや絶筆のことをお願いするわけです。

 

私気づきました。

この人たちの前で、こんなに真面目な話を今までしたことがなかったんじゃないかしらって。

だから、すごく抵抗がある。

なんか、まだ見せてない部分を見せているような気がして。

 

加えて、その日稽古場には10代〜60代のメンツがいました。

年齢層が変われば、“生”や“死”に対する意識も違うわけです。

めっちゃ伝え方が難しい。

もうね、言ってるそばから「なんかコレ違う感」が漂うんです。

前回に引き続き、どうも不完全燃焼なわけです。

 

そんなモヤモヤしてる私のお願いに、またしてもメンバーは快く応じてくれました。

早くみなさんにお見せしたいくらい、素敵な絶筆が揃ってきました。

 

でもまだ私の中に残る「なんかコレ違う」。

その答えは出そうで出なさそうで…

悶々とした日々は続くのでした。

 

<23日の絶筆→10枚>

・計 22枚

 

sawa